地方でリモートワークをする「4ステップ」と後悔しないためのポイント
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地方移住する際に大きな壁となるのが仕事。「地方へ移住はしたいけど、今の仕事をどうしたらいいか...」「移住先に仕事があるか不安」という思いを抱える方は多いと思います。
移住に合わせて今の仕事を辞め、移住先で次の仕事を見つけるのも理想形ですが「今のまま仕事を続けたい」「引っ越しでお金がかかるから不安」と、なかなかそう簡単には決めることができませんよね。
この記事では、会社員時代に3年ほどリモートで仕事をし、現在はライターとして地方で仕事をしている筆者が、リモートワークをするためのステップと後悔しないためのポイントを紹介します。
文/宮本デン
会社にリモートワークの条件を確認。交渉で変わる場合も
まずはリモートワークが可能なのかを会社に確認しましょう。リモートワークといっても形態はさまざまで、主にフルリモート型とハイブリッド型(出社とリモートワークを組み合わせた形態)があります。
フルリモートは難しいが、ハイブリッドならOKという会社も存在します。ハイブリッドでも、出社が数か月に一度であれば地方でも問題ありませんし、週の半分程度であれば日程を調整して二拠点生活も可能です。
リモートワークが可能であることを確認できた際には、移住しても問題ないかということもあわせて確認しましょう。
「リモートワーク可能」と「会社を離れてのリモートワーク可能」は別と考えている会社も多いです。ここはしっかりと確認しておかないと、後々問題に発展する可能性があります。リモートワークを交渉する際には、必要であれば出社は可能であることを、交通手段なども示して具体的に伝えられると話が進みやすいです。
リモートワークを快適に続けるには、意外と会社との関係や人間関係が重要です。本来はリモートワークを推奨していないものの、会社や周囲との信頼関係からリモートワークが可能になる例が、私の周囲でもよくありました。
フルリモートでも、出社のための交通手段は確保しておくこと
フルリモートで地方に移住できる場合、出社のための交通手段や所要時間は事前に把握しておくことをおすすめします! しっかりと調べておけば、実は意外と安く済むなんてことも...。
たとえば私の住んでいる広島からだと、東京へ行くには新幹線か飛行機での移動となります。新幹線を使うと、だいたい片道で18,000円ほどかかります。快適な地上の旅も素敵ですが、毎回の出費としては少々負担になりますよね。
一方、飛行機で東京に移動する場合、LCCを利用すれば片道7,000円ほどで済みます。より遠くの地方へも新幹線と飛行機をうまく組み合わせれば、高くても片道15,000円ほどで移動が可能となります。
リモートワークであるからには頻繁に別の地域へ移動することは避けたいですが、事前に調べて備えておくことに越したことはないですよね。
カフェで作業はNGかも。セキュリティ面について確認する
リモートワークが可能であることが確認出来た後は、会社へセキュリティ面について確認しましょう。
どんなネットワークを使えば良いのか、ネットワークのセキュリティはどのように設定すれば良いのかなど、会社によってさまざまな基準が存在します。
また、そういったネットワーク機器の設定だけでなく「仕事をして良い場所」についても会社へ確認することを推奨します。
いわゆるワーケーションやノマドといった働き方は、たとえリモートワークOKであるとはいえ、セキュリティ上NGとしている会社も多いです。実際に私がリモートワークをしていたときは「セキュリティが会社の基準で設定されたネットワークで、自宅でのみ可能」という基準がありました。
気分転換にカフェで仕事をしたい! 旅行先で少し仕事を片付けたい! という気持ちはわかりますが「自宅でのみリモートワーク可能」とされた場合は、素直にその基準に従いましょう。
先述したとおり、リモートワークにおいては会社との信頼関係が大切です。問題に発展しないように、事前に必要だと思えることは確認しておきましょう!
最適な間取りを考える。仕事専用部屋はある?
会社への確認が完了し、リモートワークにして地方へ移住しても問題なしとなった後は、いよいよ移住への準備が始まるかと思います。
まずは家探し...となるところですが、リモートワークをするのであればやはり仕事をするための部屋は重要となりますよね。
ここからは私のこれまでのリモートワークをしてきた部屋について、お話していきます!結論からいえば「仕事用の部屋が必要」です。
一人暮らしの部屋:○
最初のリモートワークでは、これまでデスクを置いていた部屋をそのままリモートワークの場所として設定しました。一人暮らしであればリモートワークをする場所について、あまり考える必要はないかと思います。
ただ問題となるのは、一人暮らしに最適な間取りだと、仕事も休む場所も完全に一緒になりがちということです。常に仕事用のPCが視界に入るので、最初のうちはなかなかメリハリをつけるのに苦労しました。
そういう場合は「風呂に入ったらリセットする」「夕飯を食べたらリセットする」といったふうに、自分なりのルーティンを確立すると過ごしやすくなるかと思います。
ロフト:×
引っ越しをした際に、リモートワーク兼作業場所としてロフトを選びました。日常生活を送る場所は別にあるし、これで作業に集中できる! と思ったのですが...。
ロフトは暑いときは物凄く暑いし、寒いときは物凄く寒いです。そして梯子での移動が面倒なうえに、天井が低いので作業環境が必然的にローデスクと座椅子になりました。
朝寝ぼけた状態で梯子を昇るのは危ないですし、気温差が激しい環境はPCにとってもあまりよくありません。そのため、常に下のエアコンの空気を上に送るためにサーキュレーターを常に稼働させていました。この状態だと熱中症にもなりかねないので、健康面からもロフトはおすすめしません。
また、ローデスクと座椅子で長時間過ごすのは私の体にはあっておらず、身体が全体的に痛くなりました。もし仮にロフトをリモートワークの部屋として選ぶなら、体に合ったデスクと椅子を選び、快適に過ごせるような環境を作りましょう
リビングのカウンターテーブル:△
ロフトでの作業が限界を迎えてしまい、リビングのカウンターテーブルを作業部屋としていた時期もありました。
高めのテーブルと椅子なので姿勢的には快適ですが、本来は食べるための場所なので、一人暮らしの部屋を利用していたときと同じメリハリの問題が発生します。
また、カウンターテーブルの椅子は長時間座ることを想定していないため、こちらでもそのうち身体が痛くなるようになりました。そして、耐用年数の前に椅子が危うい状態になってしまったり...。
リビングで仕事をする場合は、仕事用のデスクと椅子を導入することをおすすめします。スペース的に厳しい場合は、せめて椅子に座布団を敷くなど、腰と椅子に負担がかからないよう工夫してください。
仕事専用の部屋:◎
言うまでもなく...という感じではありますが、やはり仕事部屋があるのが一番です。
広島に引っ越す際には、「仕事部屋」を別に設けることを最優先にしました。これまでは東京に住んでいたのでそこまで広い部屋に住めなかったのですが、広島に移住したことで家賃がだいぶ下がり、無事に実現することができました。
仕事部屋を生活空間とは分けることで、専用のデスクや椅子を設置でき、快適にリモートワークができるようになります。生活にメリハリもつけられるので、仕事にも集中できます!
ただ仕事部屋を確保するためには、最低でも2LDKが必要です。首都圏だと、家賃が高くなかなか厳しいですよね。そういう意味でも、地方への移住とリモートワークは相性がいいのかもしれません。
その場合は、次のステップをより重視することで快適にリモートワークができるかと思います。
デスク周りの環境を整える。快適な「椅子」は重要
リモートワークをするうえで何よりも大切なものがあります。それは「椅子」です。
リモートワークを長年していると「長時間座っても身体に違和感がないオフィスチェアって凄かったんだなあ...」と実感します。会社にあるような椅子は、実際に調べるとかなり高額だったりもします。
座椅子、カウンター椅子、デスクチェア、ゲーミングチェア...と様々な椅子でリモートワークをしてきましたが、どの種類でも共通して選びたいポイントは「長時間座ることを想定されているもの」です。
個人的におすすめしたい椅子の特徴は、
・背もたれが高い
・ヘッドレストやアームレストがある
・材質的に硬すぎないもの
・姿勢をキープできるもの
……です。
長時間仕事をしているとつい椅子にもたれかかりたくなりますが、その姿勢を続けると腰に負担がかかりやすいです。そうした経験を通じて、姿勢を保てる椅子が重要だと気づきました。
リモートワークができる、というのは地方へ移住するにあたっての大きな一歩となります。後々別の仕事を選択するとしても、選択肢の一つとして考えておくのは良いのではないでしょうか。
この4ステップを参考にして、地方移住への一歩を踏み出すことができれば幸いです。