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【移住者インタビュー】農業に運命を感じ、東京から青森県南部町へ移住し農家に転身

都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ。今回は、東京都から青森県南部町に移住した加納さんにお話を伺いました。

 

南部町はどんなまち?

青森県南東部に位置し、南部藩発祥の地として伝えられる南部町。町の中央を流れる馬淵川の沿岸部は帯状に平野部が広がり、地味肥沃な土壌となっています。そのため、果樹や水稲、野菜栽培がさかんで、県内でも有数のフルーツの産地として知られています。冬は気温が低いものの降雪量は少なく、青森県内でも最も雪が少ない地域です。町内は美しい田園風景と緑豊かな自然に恵まれています。

 

文/いずのうみ

 ―本日はよろしくお願いいたします。まずは、加納さんが南部町へ移住したきっかけについて教えてください。

加納さん :「南部町は妻の地元で、妻がUターン、私がIターンという形で移住しました。最初に南部町を訪れたのは、妻の両親へあいさつをするためでした。私はずっと東京で暮らしていたので、南部町は自然が多くて素敵だなという印象でした。地元の方々も友好的に迎え入れてくれたのも嬉しかったですね。

 

また、当時から農業に対して漠然とした興味を持って いたのですが、地元の方々に畑を見せてもらったり話を聞いたりしたなかで、『ビビビ!』と運命を感じ農業をしたいと強く思うようになりました。そのときにちょうど子どもを授かり、改めて家族と将来を考えたときに自然あふれる場所で子育てをしたいという思いもあり、移住を決意しました。」

 

 ―その後、移住するまでにどのような経緯があったのでしょうか。

加納さん :「当時は東京でマーケティングや営業の仕事をしていたので、農業はほとんど未経験だったんです。なので、まずはいろいろ調べたり行動したりすることから始めました。具体的には、農業関連会社の人と話してみる、展示会に行く、農業ベンチャー会社に転職 する、千葉で有機農業をされている農家さんのインターンシップに参加する、などです。農業への課題も見えてきましたが、知れば知るほど 農業をやりたいという思いは強くなっていきました。

会社や妻への説得を重ね、初めて南部町を訪れてから約3年後に移住が実現しました。」

移住後、農家として独立した加納さん

 

 ―そこから農家になるまではどのような経験をされたのですか?

加納さん :「農家になりたい気持ちはあるものの、未経験で知識も技術もないので、まず「人材サポートなんぶ協同組合」に入りました。これは、総務省が行う『特定地域づくり事業』の枠組みで認定された協同組合です。取り組みとしては、人手が足りていない農家さんの元へ農作業派遣職員が派遣され、農作業を手伝います。派遣職員は農家の作業や経営について学べて、農家としては人手不足が解消されるというWin-Winな仕組みです。

『人材サポ ートなんぶ協同組合』は、特定地域づくり事業の協同組合として、農業に特化しているのは全国でも珍しく、青森県第1号の事例となりました。

また、働きながら青森営農大学校にも10ヶ月間通い、農業に必要な免許取得や座学を通して、技術や知識の向上に努めました。

 

移住後はこの組合に参加して、農業の知識や技術、経営について学ばせてもらい、約1年半後の2023年4月に農業経営者として独立。ようやく 農家としての第一歩を踏み出しました。」

 

人材サポートなんぶ協同組合について詳しくはこちら

 

 ―夢が叶ったんですね!現在はどのような作物を栽培していますか?

加納さん :「さつまいも、とうもろこし、じゃがいも 、にんにくなどを栽培期間中無農薬無化学肥料(いわゆる有機農業)で栽培しています。この地域ではさつまいもの栽培は珍しいのですが、南部町はさくらんぼやにんにくが有名ですが、ほかにも多くの種類を育てられるので、農業の分野でも自由度の高い気候・環境に恵まれていると思います。」

 

加納さんが試験で作ったさつまいも「紅はるか」


 ―南部町に移住して発見した地域の魅力を教えてください。

加納さん :「自然が豊かなことはもちろん ですが、町の人の温かさが特に印象的でした。初めて南部町を訪れたときも『よく来たな!』と迎え入れてもらえたし、素敵なおもてなしもしていただきました。移住後に気づいたのですが、南部町は国内外からの留学生を受け入れる交流の町でもあります。その影響か地域の人の気質か、外から人を受け入れる下地があるように感じました。


地方への移住は地元の人との確執が問題になることもある様ですが、南部町の人は『郷に入っても郷に従いすぎるな』というような、受け入れる器が大きくて柔軟性が高いと思います。私自身もそういった町の方々に感化されて、以前よりもおもてなし精神が一層増した気がしています(笑)。」

移住後初めてのニンニク(福地ホワイト六片)収穫


―青森県というと「豪雪地帯」「方言に慣れるのが大変」というイメージがありますが、そのあたりはどうでしたか?

加納さん :「この地域は、夏には『ヤマセ』と呼ばれる冷風が吹いて冬は雪が積もることが少ないので、東京から来て雪に慣れていなくても割りと順応しやすかったですね。ただ、方 言については慣れるまでは時間がかかりました。まだまだ赤点レベルかもしれませんが(笑)。

でも、近所の方や農家さんは、私がわからないことを前提で方言を変換しながら話してくれたので大変助かりました。親族同士で話しているときは妻が通訳してくれたり、組合に入ったときには青森出身の若い人たちが方言用語集をExcelで作ってくれたりしたので、かなり助かりました(笑)。方言用語集には100個くらいの単語や文章 があった気がします。」

 

ー100!す ごい数ですね。現在、生活で不便に感じることはありますか?

 

加納さん :「東京に比べると、最初は不便だと思っていたかもしれません。でも、もうこちらの生活と環境に慣れたので特に不便に感じることはないですね。

ただ、町の人口は減少傾向にあって小学校の統廃合などもあり、今後自分の子どもが学校に通う頃にはどうなっているかな、などというのはちょっと心配な点ではあります。」

 

栽培期間中無農薬無化学肥料で収穫されたじゃがいも

 

ーなるほど。ちなみに、移住の前後でライフスタイルはどのように変わりましたか?

 

加納さん:「東京にいたときは、仕事が忙しいのもあって昼夜逆転の生活を送っていて、それが当然のように感じていました。こちらに来てからは、早寝早起きの健康的な生活を送っています。夜9時ごろに寝て、朝4時5時くらいに起きて農作業を始めます。体を動かすので食べる量も増えましたね。たまに『痩せた?』とも言われるのですが、多分健康的に引き締まってきたのだと思います。嬉しい変化ですね。

あとは、スーパーで野菜を 買うことが少なくなりました。自分で育 てたものを食べたり、町の方々と物々交換をしたりするので。安心で新鮮な野菜が身近で手に入るのも、移住したメリットかなと思います。」

加納さんが育てたさつまいも(包装後)


ー最後に、南部町への移住を検討している方へアドバイスをお願いします。

 

加納さん :「気になる土地があれば、旅行がてら足を運んでみるのがおすすめです。その土地の空気感は行ってみないとわからないですし、町の人と話をして交流するのも大事だと思います。

南部町は農作物の収穫体験ツアーや観光農園の食べ放題ツアーなどもやっているので、体験してほしいです。町の方々も優しく迎え入れてくれるので、ぜひ一度遊びに来てください。」

 

ー南部町の魅力がとても伝わってきました。加納さん、貴重なお話をありがとうございました!

 


加納さんはInsatagramで南部町での暮らしや農業について発信しています。気になる方はチェックしてみてくださいね。

加納さんのInstagramアカウントはこちら

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