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大沢温泉温泉「湯治屋」でワーケーションを体験してみた

平安時代から続く大沢温泉

岩手県花巻市に大沢温泉という一軒宿があります。開湯は平安時代。かの坂上田村麻呂が傷を癒したと伝わる名湯です。宮沢賢治ゆかりの温泉でもあります。

さて今回この大沢温泉の湯治屋で、温泉ライターがワーケーションを体験してきましたのでご紹介したいと思います。

なぜ大沢温泉か、ワーケーションのきっかけ

大沢温泉 正面玄関

初めて大沢温泉に行ったのは、もう20年近く前のこと。その時は立ち寄りで温泉のみの利用でしたが、私の家族がこちらのお風呂で長期滞在している人に会って雑談したことが今回のワーケーションのきっかけになっています。

なんとその人は半年近く単身赴任状態で大沢温泉の自炊部に滞在していると話していたとか!

確かに仕事で花巻に来て、一週間、あるいは一か月などの期間ビジネスホテルやウィークリーマンションに滞在するなら、いっそ温泉に滞在すればまさに仕事をしながら温泉湯治ができちゃうわけです。

しかも後述しますが大沢温泉は食事にも困らないんですよ。

 「湯治屋」の廊下

もう一つのきっかけは2021年3月に1泊したときに、大沢温泉のご主人に自炊部「湯治屋」の隅々までWi-Fiが完備していると伺ったこと。

最新型のシティホテルならまだしも、昔ながらの湯治場風情の残る木造温泉旅館では、もしかしたらWi-Fiが繋がらない、あるいは電波が弱いんじゃないかと心配になるかもしれませんが、大沢温泉なら問題なしということですね。

幸い私の仕事はライターなので、ノートパソコンと快適なWi-Fiがあれば仕事ができます。そこで2021年10月に実際に3泊でワーケーションしてみることにしました。

若葉荘にチェックイン

現在はギャラリーとして利用 「菊水館」

まず大沢温泉全体についてざっとご紹介しましょう。大沢温泉には「山水閣」「湯治屋」「菊水館」と3つの棟があり、茅葺屋根の「菊水館」は現在ギャラリーになっていて宿泊できません。

そこで泊まる場合は「山水閣」か「湯治屋」を選ぶことになるのですが、連泊するので宿泊費用を抑えたいという場合はリーズナブルな「湯治屋」をおすすめします。

なにしろ驚くほど安いんですよ。一人泊でも素泊まりたったの2,593円から(宿泊料金はシーズンによって変動します)。

湯治場らしさ満点 「本館」の客室

その「湯治屋」にも本館、新館、中館、若葉荘とお部屋の種類がいくつかあるのですが、ワーケーションするなら若葉荘がいいでしょう。

というのは、若葉荘の客室には外鍵が付いているから。やはりパソコンを置いたままお手洗いなどに行くときに、部屋は施錠できる方が安心です。

セキュリティーも安心 「若葉荘」の客室

というわけで、今回は「若葉荘」に泊まってワーケーションチャレンジです。

大沢温泉でワーケーション!

昭和時代の雰囲気 こたつでお仕事

さて、湯治屋には仕事用のデスクはありませんから、必然的にコタツでお仕事することになります。この見た目がなんとも言えず昭和時代の雰囲気を醸し出しちゃいます。

私は高さが少し合わなかったので、座布団を二枚重ねにして調節しました。

Wi-Fiは非常に快適です。本当にWi-Fiさえ通じていれば日本中どこにいても仕事のできる時代になったと実感します。

大沢温泉のお風呂をご案内

せっかく温泉でワーケーションしているのですから、お風呂もご紹介しましょう。

大沢温泉の「湯治屋」には混浴の「大沢の湯」、男女別内風呂の「薬師の湯」、女性専用露天風呂「かわべの湯」の3種類があります。また「湯治屋」宿泊者は通路で繋がった「山水閣」の「豊沢の湯」も自由に利用することができます。

夜の「大沢の湯」

大沢温泉で一番有名なのは「大沢の湯」で、豊沢川に面した非常に開放的な混浴露天風呂です。それは素晴らしいロケーションなのですが、お湯が無色透明でバスタオルや湯あみ着を着用して入ることもできませんので、正直なところ女性には少々ハードルが高い!

でも泊まれば夜8時から9時の女性専用タイムにゆっくり入ることができます。女性専用タイム前には館内放送が入るので、うっかり仕事に集中していても安心です。

男女別の「薬師の湯」

男女別なのでいつでも気兼ねなく入れるのは「薬師の湯」。熱めとぬるめの2つの浴槽があり、ぬるめで身体を慣らしてから熱めに入って温まるのがおすすめ。

カランをひねって出てくるお湯も温泉なので、ここで頭や身体を洗うと全身を温泉で磨いたような気分になれます。ただしシャワーはありません。

女性専用「かわべの湯」

昼間の「大沢の湯」に女性が入りにくいかわりに、女性にのみ独立した露天風呂が用意されています。それが「かわべの湯」。

この「かわべの湯」がある分、実は大沢温泉で女性が入れるお風呂は男性よりも1つ多いのです。川が近いので眺めもなかなかのもの。

ただしこちらは「大沢の湯」同様、シャワーだけでなく洗い場そのものがありません。

「山水閣」の「豊沢の湯」

最後にご紹介するお風呂は「豊沢の湯」。こちらは自炊部の「湯治屋」ではなく旅館の「山水閣」の中にあり設備が整っています。

具体的にはシャワーがあり、メイク落としがあり、ローション、乳液等の備え付けもあります。ドライヤーも複数設置されているので、就寝前のお風呂はだいたいこちらを利用させていただきました。

実際に設備面から夜の利用が多かったのですが、実は昼間の景色も絶景なんです。季節によっては川に面したガラス戸を全開にして半露天風呂とするため、冬は温かく夏は開放感が味わえる広いお風呂となっています。

そして大沢温泉のお湯全体に言えることですが、非常に良い手触りで肌がつるつるになります。

たぶんここでしばらくワーケーションすると肌がだんだん若返ってくるのでは?そんなことをまじめに考えてしまうほど。温泉でのワーケーションならではですね。

大沢温泉の食事は「やはぎ」が使える

大沢温泉 食事処「やはぎ」

ワーケーションするホテル・旅館で気になるのは食事ではないでしょうか。通常1泊2食で旅館に泊まると、どうしても金額が高くなりますし、何より毎晩同じようなメニューになりがち。

大沢温泉「湯治屋」ならその心配はいりません。館内にある食事処「やはぎ」がめちゃくちゃ使えるんです!

「やはぎ」の料理を部屋に運んで食べることもできる

一品料理から定食までそろい、昼食、夕食はその場で注文可、朝食は前日までに要予約。店内で食べることもできるし、1品110円で部屋に出前してもらうこともできます。ちなみに自分たちで部屋まで運べば出前料金は掛かりません。

天ぷら、お刺身、焼き鳥、どれも美味しいです。お値段も手ごろで気が向いた時に好きな料理を食べられるのがなんともお気楽で助かります。

「やはぎ」の朝食

朝食も日によって焼き魚やお味噌汁の具が変わるので飽きません。47円で生卵、95円で納豆を追加することもできるんですよ。

大沢温泉「湯治屋」の炊事場

もともと湯治宿ですから自炊もできます。「湯治屋」には2ヶ所自炊施設があり、炊飯器も電子レンジも揃っています。ここで煮炊きすればさらに滞在費用の節約も。

生活必需品購入や洗濯も館内で

「湯治屋」の売店

「大沢温泉」のすごいところは館内から一歩も出ずに生活できちゃうところ。さすがは昔から湯治場として栄えてきただけあります。

仕事に夢中になって外に食料の買い出しに行かれなくても大丈夫。館内の売店で、野菜・牛乳から調味料まで揃います。前日までに申し込めば肉・魚の取り寄せも。

お湯を注げば食べられるレトルト系も充実しているので、手間を掛けたくないけど今すぐに食べたいという時も助かります。

「湯治屋」の洗濯機・乾燥機

長期滞在するなら洗濯も必要です。ちゃんと洗濯機と乾燥機があります。1回分ずつ小分けになった洗剤を持参するといいですよ。

花巻など周辺観光のすすめ

三陸海岸「宮古」で獲れた新鮮な牡蛎

地理的に大沢温泉の便利なところは、自然豊かな一軒宿であるにも関わらず、花巻の中心部まで車で15分から20分程度で行かれるというところ。

もし仕事上、プリントアウトの必要がある、FAXを送りたいなどといった事情が出来たとしてもすぐに町に行くことが可能です。

また周辺には良い温泉が湧いていて、日帰り入浴を受け付けているところもたくさんあります。大沢温泉に泊まったら、巨大ソフトクリームが有名なマルカン食堂などにもぜひ一度足を運んでみてください。

写真は少し遠出をして、三陸海岸の宮古で購入してきた牡蠣、タコ、マグロ、そして瓶ドン(宮古市のご当地グルメ)です。瓶ドンはアツアツご飯に掛ければそのまま贅沢な海鮮丼に。もちろんご飯は食事処「やはぎ」で白いご飯を購入すればOKです。

大沢温泉でワーケーションしてみて

大沢温泉でワーケーションしてみて一番困ったことはと言えば、やはり誘惑が多すぎてなかなか集中できなかったことでしょうか。

なにしろ温泉がたくさんあり、美味しいものもたくさんあり、周辺観光地も見どころいっぱいなのですから。仕事も遊びも計画的にするのがワーケーションを満喫する秘訣ですね。

コンクリート造りの「若葉荘」に泊まったせいか、他のお部屋の物音などは特に気になりませんでした。また夜は温泉で温まってぐっすりと眠れました。

料金的にお手軽に連泊できるので、暮らすように滞在できるのも大沢温泉「湯治屋」の魅力ですね。

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