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【後編】「人生の停泊所」に癒される。都市部との二拠点生活で伊豆・稲取を活性化

都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ。

今回ご登場いただいたのは、2021年7月から東京・大阪と伊豆稲取での二拠点生活をスタートした高浜拓也さん。

大手電気メーカーに勤務する27歳の独身男性です。普段は大阪の実家で生活しながら働き、出張で東京や伊豆へ足を運んでいたそう。

後編では、仲間たちと行っている稲取活性化のための活動や、二拠点生活を始めたい方へのアドバイスなどを伺います。

前編はこちら


取材・文/河崎志乃(写真は高浜さん提供)


高浜拓也さん

稲取の移住仲間たちと活動を始められたそうですね。

稲取は昔、帆船の風待ち港だったことから「風待ちサタデー」と名付けて、月に一度、土曜日にそれぞれが呼んだ友人を交えて晩ご飯を食べるという会を開いています。そこで「稲取でこんなことやってみたいよね」というアイディアを出し合って、それを実践しているんです。

例えば夏は、堤防にテントサウナを設置してサウナから海に飛び込むというアクティビティをやっていて、旅行で来てくれた人に人気のコンテンツになっています。細野高原の大草原で友人のバイオリニストによるコンサートを開催したこともありますし、海が見える市民農園を借りて、皆で畑を耕すこともあります。8年前から稲取に住んでいるオーストラリア人のジェームスさんのお宅にお邪魔して、植物を冬の寒さから守るためのドーム(ジオデシックドーム)を作ったこともありました。

生活の延長線上で面白いことをしながらそこに旅行者を巻き込んで、だんだん稲取のことを好きになってもらう、というのが狙いです。

童心に返り思いっきり海に飛び込む仲間たち


地元の方たちとの交流はありますか?

村長さんや町役場の方たちのほか、漁師さんとも仲良くしてもらっています。普段会うと海で獲れたものをくださったり、旅行者のためのクルージングを定期的に開いてくれたりしています。僕は友人を稲取に呼ぶとき、いつもかならず地元の方たちと繋がれるようにご紹介をしていて、クルージングでも旅行者には漁師さんとお話をしてもらうようにしています。僕たちが地元の方たちとつながることで、旅行者は稲取の良さを知り、人とのつながりをつくることができて、また来てくれるようになるんですよ。

 漁船クルージングに連れ出してくれる地元の漁師さん

実際に住んでみて、困ったことはありますか?

僕個人としては今のところは特にありません。ですが稲取は小さな町ですから、飲食店はわずか数店しかありません。人によっては飽きてしまうかもしれませんね。僕は、お店に行くほかにも自分たちで食事を作るという楽しみを開拓していけるので、あまり不便だとは感じていません。地元で獲れる海産物で料理が作れますし、以前よりも食生活はずいぶん豊かになりました。

生活コストも、稲取は1LDKの賃貸の相場が3万円。電気代・水道代も安く、基本的にお金はかからない方だと思います。ルームシェアすれば賃貸費用もさらに抑えられます。ガス代はやや高いので、なんとかガスを使わない生活ができないかと仲間と話しているところです。

東京から稲取までの交通費は片道5000〜6000円。何度も往復するとなると負担になります。そこで現在、まだアイディア段階ですが、町役場の方たちと「東伊豆お手伝い切符」という企画を進めているところです。稲取の農家や漁師のお手伝いを数時間することで、伊豆東京間の切符の片道分を無料にするというものです。

稲取内での交通については、小さな町ですので自転車で十分です。遠方に出かけたい時には町役場でシェアカーの貸し出しもしていますし、車を持っていなくても不自由はないと思います。

海から望む稲取の町並み

二拠点生活を始めてみたいという方に、アドバイスをお願いします。

何も知らない町でいきなり二拠点生活を始めるのは難しいと思います。ですが、地元の方とつながりを持てば皆協力してくれるはずですし、歓迎されると思います。自分一人で始めようとせずに、まずは地元の方と交流することが大事ですね。

また、拠点のつくり方もいろいろあるはずで、はじめは月に数日、それから地元とのつながりを増やしていって、滞在を増やしていくという方法もあると思います。最初の一歩は小さく、気楽な気持ちで来て、どんどんつながりを深めて楽しみを見つけていけるというのも、ローカルの良さだと思います。

 

最後に、稲取の魅力を教えてください。

僕たちはよく、稲取のことを「人生の停泊所」、「ゲストハーバー」と呼んでいます。稲取は、人生を旅して都会の荒波に揉まれている人が、人目を気にせずゆったりできる場所であり、町全体がゲストハウスのよに寛げて人と出会える場所でもあります。

そして稲取は、都会とローカルのいいとこ取りを目指しています。ローカルは人付き合いが大変なイメージがありますが、稲取に移住してるメンバーは皆都会から来ていますから、それぞれが自分の時間も大切にしてほどよい距離感を保っています。素晴らしい自然と人に恵まれた稲取に、ぜひ気軽に足を運んでほしいですね。

 

展望台から見下ろす稲取の町は絶景!


前編はこちら

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