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【前編】子どもが伸び伸び育つ環境を求め、4ヶ月で移住を実現。東京を離れて感じた地方で子育てするメリットとは?

都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ。

今回は、東京都杉並区から長野県佐久市に移住した櫻井さんにお話を伺いました。


―本日はよろしくお願いいたします。まずは簡単に自己紹介をお願いできますか?

初めまして、櫻井です。2019年に東京都杉並区から長野県佐久市に移住しました。仕事はヨガのインストラクターをしており、理学療法士の夫と小学4年生の子どもと、3人で暮らしています。

 子どもが伸び伸びと育つ環境を求めて長野移住を4ヶ月で実行

―櫻井さんはどういったきっかけで移住を決めたのですか?

息子が小学校に入って、そこでの教育に疑問を抱いたことがきっかけでした。幼稚園はすごくのびのびとした雰囲気で、先生方は一人ひとりの個性を見守っていてくれていました。ただ、小学校に入ると評価基準は成績がメインになりますよね。生活についても、「きちんと列に並べるか」「みんなと同じことができるか」などが重視されます。

その子なりの良さを見てもらえないことについて、どうなんだろうと思っていました。そんな時に、長野で小学校が新設されることを知りました。

―現在お子さんが通われている大日向小学校ですね。なぜこちらの学校に興味を持ったのですか?

もともと良いなと思っていた「イエナプラン」を採用していたからです。イエナプランとは「会話」「遊び」「仕事(学習)」「催し」の4つを通して、学びを得るという教育方針です。一般的な学校では国語や算数など、先生が子どもたちに何かを教えるという形ですが、イエナプランではそういった科目の枠組みはなく、子どもの問いかけなどを発端として学びを深めていきます。

たまたまこの学校について知り、すぐに夫と子どもに話しました。すると2人ともすごく興味を持って、4ヶ月後に長野に移住することを決断。そこからはバタバタと準備を進め、2ヶ月後には入学面接をして、家探しも同時に進めました。結局、移住するまでに現地に行ったのは2回だけです。

 

―4ヶ月という期間はかなり短いと思いますが、決断できた要因は何ですか?

私はもともと行動派で、思い立ったらすぐに動き出すタイプだからでしょうか。両親に話しても驚かれることはなかったですね。夫の両親もすごく前向きに受け入れてくれましたし、友人も自分と似て自由な人が多いので「いいね、遊びに行くね」という反応でした。

 

また、そもそも移住願望を持っていたんです。私は東京出身ですが、旅が好きで学生時代はあちこち行きました。大学卒業後も東京を離れ、北海道や鹿児島県の沖永良部島などで、住み込みの農業をしていました。

―住環境を変えることに対して、もともと抵抗がなかったんですね。ご主人やお子さんは移住についてどのような反応でしたか?

夫はすぐに「いいね」と言ってくれて、息子もすごく乗り気でした。本人としても、幼稚園から環境が変わり、もやもやした気持ちを抱えていたのだと思います。変化に対する不安は多少ありつつも、新しい環境を楽しめる性格なので「どんな学校なの?」などすごく興味を持ってくれました。

―ご家族みなさん、移住に対してポジティブだったのですね。一方で、何か不安はありましたか?

仕事をどうやって軌道にのせるかは不安でした。また、移住に関する記事を読むと「東京者は地元の人に好かれない」なんてことが書かれているものもあり、新しい地域の方とどう関わっていこうかと考えていました。

でも、いざ引っ越してみたら、心配していたようなことは特にありませんでした。地方への移住というと、「古い地域に入って、周りの方とどっぷり付き合う」というイメージが強いと思います。しかし、私は仕事もありますし、適切な距離感がある方がいいと思ったので、駅前の開発中のエリアを選びました。

だから、お隣さんの顔と名前はわかりますが、日頃は挨拶するくらいの付き合いです。息子の学校に通っているのは移住者の方が8割近いので、そこではよく情報交換をしています。

移住を考えている方は、「自分が移住先でどんな人間関係をしたいか」をまず明確にしておくことがおすすめです。その意向にあわせた地域を選ぶことで、ギャップが生まれなくなると思います。

日本初のイエナプラン認定校にて他では経験できない学校生活を実現

―これから移住をしたい方に、すごく役立つアドバイスです。櫻井さんの場合はお子さんの教育環境が移住の大きなきっかけですが、実際に新しい学校に通われてみていかがですか?

今はすごく伸び伸びしていて、本人も楽しそうです。新設の学校なので1年目はまさに「試行錯誤」といった形だったので、教員と保護者で一緒に作り上げていくという感覚があり、楽しかったです。

学校の先生方と保護者たちで何度も話し合いをしたのですが、そこで学んだのは多様性の大切さと難しさです。子どもが通う学校は、みんな色々な場所から目的を持って集まって来ているので、考えも違います。その違いが可視化され、それぞれ自分事として考えなくてはなりません。まさに社会の縮図だと思いました。

保護者として私もかなり勉強になりましたし、一緒に作り上げていく中でコミュニケーションを多くとることができました。

 

―学校の特徴としてイエナプランというキーワードがありましたが、その教育方針を感じたシーンなどはありましたか?

コロナ禍の前に参加した運動会です。一般的な小学校では事前に入念な準備をしますが、それが一切ありませんでした。プログラム自体は玉入れやリレーなど普通の内容ですが、どの競技に参加するかはその日の生徒本人の気持ち次第です。

「これから徒競走をするので、出たい人は集まってください」とアナウンスがあって、自由に参加できます。運動が好きな子はたくさん出られますし、運動や人前に出るのが苦手な子は少しだけ参加して終わることができます。

 

―生徒さんの意思を尊重していて素敵です。学校以外の面では、何か移住による変化はありましたか?

子どもが自由に遊べるようになりました。都内はすごいスピードで走る自転車がいたり、大通りは車の通りが多かったりしたので、息子を歩かせることも怖かったです。でもこちらは道が広々としています。その分、「気をつけて」「静かにしなさい」などカリカリせずに接していられます。

 

―伸び伸びと生活できるのは、移住して東京を離れる大きな利点の一つですね。

 


お子さんが育つ環境を考え、移住を決断した櫻井さん。前編では移住までの経緯や、移住後のお子さんの変化を中心にうかがいました。

後編では、櫻井さんやご主人のお仕事について、そしてこれから移住をしたい方へのアドバイスなどを伺います。

後編はこちら

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