2拠点生活(デュアルライフ)のメリット・デメリット、必要な費用とは?
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田舎のマイホーム
新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及し、2拠点生活を検討する人が増えたように感じます。確かに、リモートワークで仕事が成立するなら、どこに住んでも問題ありません。
しかし、どのように2拠点生活を実現すればいいのか、ピンとこないのも事実です。メリットやデメリットもよくわかりません。すると、2拠点生活に対する自信を失い、2拠点生活を諦めるようになってしまいます。
そこで本記事では、2拠点生活のメリットやデメリット、必要な費用についてまとめてみました。本記事を読めば、2拠点生活に対する多くの疑問が解決できるはず。2拠点生活を検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
文/てるくん
2拠点生活とは
そもそも2拠点生活とはなんなのでしょうか。
2拠点生活とはその名の通り、2つの拠点を用いて生活することです。例えば平日は都市部で働き、休日は田舎町で平穏に過ごす。これは2拠点生活といえるでしょう。ほかにも、仕事の都合で2つの都市を行き来しなければならない場合も2拠点生活だといえます。
2拠点生活を実施する方法としては、2つの家を所有することがスタンダードなやり方でしょう。しかしそれ以外にも、シェアハウスや、住宅サブスクリプションサービスを活用することで、2拠点生活が実現できます。
住まいの在り方が多様化している現代では、さまざまなアプローチで2拠点生活を実現可能です。自分に合った選択をしましょう。
2拠点生活に必要な費用とは?
2拠点生活に必要な費用として、家賃と交通費があります。それぞれ詳しく解説します。
2拠点分の家賃・家具代が発生する
家具が置かれた部屋
2拠点生活を実施する場合、2つの拠点が必要になるため、必然的に2拠点分の家賃・家具代が発生します。家賃はもちろんのこと、家具も大きな出費といえるでしょう。人数分の寝具などを2拠点分用意する必要があります。
また、それぞれの拠点で食材を腐らせないように管理したり、常にメンテナンスする必要もあります。つまり、2拠点分の家事が必要なのです。家事代行サービスを利用するにしても、その分、コストが上乗せされます。
ただし最近は、2拠点生活向けの物件が登場しており、家具が備え付けられているケースも増えました。また、住宅サブスクリプションサービスや、ホテルを活用することで、コストを大幅に削減できるでしょう。家賃や家具は、工夫次第で削減可能だといえます。
2拠点間を移動する交通費が発生する
新幹線
2拠点生活を実施するためには、2拠点の間を行き来する必要があります。つまり、その分の交通費が発生するのです。都市部と田舎部、または関東圏と関西圏といったように2拠点の間が遠ければ遠いほど、交通費が高くつきます。
確かに、深夜バスなどを活用すれば安く済むかもしれません。しかし、それだと快適な2拠点生活ができているとはいえないでしょう。やはり、快適な2拠点生活を送りたいのであれば、快適な移動手段を活用したいところです。新幹線や飛行機の利用が想定されるでしょう。
車で移動する際も、ガソリン代や高速道路代が嵩むことが予想されます。2拠点生活を送る際は、交通費がネックになるでしょう。
2拠点生活のメリット
2拠点生活のメリットは、主に3つあります。ここでは2拠点生活のメリットを、それぞれ詳しく紹介します。
刺激的な生活ができる
ナイトクラブ
旅をしていると、今まで知らなかった景色や文化を知れますし、刺激的な経験が得られると思います。引っ越しの際も、新たな生活の始まりに興奮するでしょう。これと同じような経験が、2拠点生活で体感できます。
特に、文化が全く異なる2つの拠点で生活すれば、刺激的な体験ができるようになるでしょう。例えば都市部と田舎部では、時間の流れ方が全く異なります。平日は都市部でスピーディーに仕事をこなし、休日はのんびり休む。そんなメリハリのある生活が2拠点生活で実現可能なのです。
また、日本国内だけでなく、海外も視野に入れて2拠点生活ができると尚良いでしょう。刺激的な2拠点生活を送りたいのであれば、2拠点の距離が長い方がいいといえるかもしれません。
田舎であれば物価が安い
新鮮な野菜
2拠点生活を送る際、家賃や家具代が2重になってしまうのがネックです。しかし、田舎部で拠点を持つのであれば、物価が安いことがメリットになります。新鮮な野菜がお得に購入できますし、臨海部であれば、新鮮なお魚を海鮮市場で直接購入できます。
それ以外にも、都市部に比べて田舎部は、生活用品も安価に設定されていることがほとんどです。生活費全体が安く済みます。
また、飲食店や娯楽施設の価格も、都市部より安く設定されていることがほとんどです。生活費だけでなく、娯楽も安価なので、アクティビティを思いっきり楽しめます。
移住支援制度が活用できる
ヘルプを求める人形
2拠点生活でも、移住支援制度が適用される場合があります。これを活用すれば、2拠点生活のコストを大きく削減できるでしょう。また、地方自治体は、移住生活を充実させるために、教育や医療に力を入れるケースが増えています。都市部よりも快適な生活が送れるかもしれません。
ただし、移住支援制度のほとんどが「〇〇から移住した場合」という条件が付いています。つまり、サブ拠点ではなく、メイン拠点としての移住によって、初めて移住支援制度が適用されるのです。田舎部にサブ拠点を置くだけでは、移住支援制度が適用されない可能性があります。
移住支援制度を活用する場合は、各自治体の制度内容をしっかり確認し、問い合わせもするようにしましょう。
2拠点生活のデメリット
2拠点生活のデメリットは2つあります。それぞれ詳しく紹介します。
拠点が増える分費用が増える
家とお金
2拠点生活によって拠点が増える分、家賃や家具代などの費用が増えます。家賃や家具代は大きな出費です。数十万円規模の出費が見込まれるでしょう。
ただし、先ほども説明した通り、住居のサブスクリプションサービスを利用したり、ホテルを活用することで、費用を削減できる可能性があります。2拠点分の家賃となると、1ヶ月あたり10万円以上の出費になるので、工夫してコストを抑えていきたいところです。
例えば平日5日間と休日2日間にわけて2拠点生活を実施するのであれば、休日2日間はAirbnbなどの住宅レンタルサービスを利用するのがいいかもしれません。
2拠点生活を実施するからといって、必ずしも2拠点を所有する必要はありません。サービスを組み合わせて、自分に合ったスタイルを確立させましょう。
仕事内容によっては安定収入が得られない
危ない家
2拠点生活を実施するには、リモートワークが必要不可欠になります。しかし、リモートワークが導入されていない企業や、性質上リモートワークができない職業の場合、2拠点生活を実施することが一気に難しくなります。
また、リモートワークを導入している企業の多くは、労働時間ではなく成果によって報酬を決定づけることが多いです。そのため、一般的なサラリーマンと比べると安定した収入が手に入らない可能性があります。
さらに、2拠点生活実施のために、フリーランスとして独立したり起業したりすれば、より不安定な状況となります。2拠点生活を実施する際は、これからのキャリアも見直す必要があるでしょう。
2拠点生活を実施する前にやること
ここでは2拠点生活を実施する前にやることを2つ取り上げていきます。2拠点生活を実施する際にはしっかり抑えておきたいポイントです。ぜひ参考にしてみてください。
費用をしっかり管理する
家計の見直し
安心して2拠点生活を実施するために、費用をしっかり管理するようにしましょう。現時点での家賃や収入はもちろんのこと、将来的にどのような暮らしを送りたいのかを踏まえて、費用を見直す必要があります。
最近では、定年まで都市部で会社勤め生活を送り、老後になってから田舎でのんびりとした生活を楽しむ家庭が増えました。もし、若いうちに2拠点生活を実施するのであれば、老後を見越して田舎部で家を購入することも、視野に入るかもしれません。
また、子どもの教育費もしっかり考える必要があります。大学に進学させたい場合は、都市部での進学も想定されるでしょう。親は田舎部、子は都市部といったように、2拠点生活との兼ね合いもできそうです。
キャリアの方向性を決めておく
キャリアを考える女性
2拠点生活を実施する前にキャリアの方向性をしっかり考えましょう。1つの拠点で生活する際は会社勤めをしておけば特に問題はありませんでした。しかし2拠点生活を実施するのであれば、フリーランスや起業・副業など、さまざまな働き方が選択肢として挙がってきます。
少なくとも、従来の「毎日会社に出勤するスタイル」と2拠点生活の相性があまり良くないのは事実です。リモートワークができるように打診したり、リモートワークとの適合性が高い職種に転職するなど、働き方やキャリアを見直す必要があるでしょう。
また、地方自治体では、移住支援制度と併せて事業支援制度も設置されていることがほとんどです。田舎でのんびりと農業に勤しむスタイルも、2拠点生活ならではの働き方といえます。
悩みなしで2拠点生活を楽しもう!
従来は、1つの拠点で生活することがほとんどでした。しかし、ITサービスの発展によってリモートワークが普及した今、手軽に2拠点生活を送ることが可能です。ただし、2拠点生活は今までにあまりなかった生活スタイルだったため、心配になる部分も多くあります。
せっかく思い切って2拠点生活をするのですから、悩みなしで楽しみたいところ。2拠点生活を実施する前にしっかりと準備して、2拠点生活を思う存分楽しみましょう。