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いつかは五霞町の果物や野菜でジャムを作りたい都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ

都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ。

今回は、埼玉県越谷市から茨城県五霞町に移住した、並木さんにお話を伺いました。

インタビューライター/たびすむ編集部

写真提供/並木さん、たびすむ編集部

 

【移住のきっかけについて教えてください】

20年間越谷市に住み、春日部で仕事をしていました。毎日車で通勤していましたが、渋滞で片道40分~1時間かかり、どんどん負担になってきたんです。子育ても落ち着き、田舎の方に引っ越したいと考えていました。子ども達は今それぞれ独立して、埼玉県の越谷に住んでいます。

 

【移住するにあたり一番重視したものはなんですか?】

交通の便やスーパーの数よりも、一番大切なのは自分が住みたいと思った家で毎日を快適に楽しく過ごすと言うことです。

山形県で生まれましたが、父の実家がある青梅で大学まで過ごしました。田舎で生まれ、田舎で育ったため、自然と誰とでも、どこでもコミュニケーションを取ることができています。


お花に囲まれているお家

【移住先に五霞町を選んだ決め手は?】

子ども達が大学を卒業するタイミングと、いつかやってくる両親との同居を踏まえ、不動産サイトは良くチェックしていました。幸手や境町も候補にしていましたが、なかなか見つからず、できれば利根川を越えたくないところで五霞町を選びました。

最初に紹介された五霞町の物件は、広さは良かったのですが建物が古く、リフォームで悩んでいたところ、今の家が売りに出たので、すぐに決めました。最初に五霞町に行ったのが2019年の1月で、4月には今の家を契約し、4月中に引越してきました。 

 

【電撃ですね。五霞町に移住して生活は変わりましたか?】

一緒に見に来た両親も家が気に入り、今まで別々に暮らしていましたが、現在は同居しています。以前勤めていた会社は2021年にやめ、元々やりたかった果物ジャム・焼き菓子のお店を開きました。

両親も私もお花を植えるのが好きなので、お庭をリフォームして、いろんなお花を植えて楽しんでいます。


移住してきてしばらくは、自分は仕事をしていたのですが、両親はグランドゴルフの仲間にいれてもらったり、公園のバラのお手入れをしたりと、友達の輪を広げて毎日楽しく過ごしています。


お庭で育てているお花

自分も仕事をやめてからは、地元の人とのコミュニケーションを図るために、進んでどんどんコミュニティの輪にはいってくようにしています。友達が増え、野菜をいただいたり、いろんな交流をしていけるようになり、今は約3万発の花火が打ちあがる、全国でもトップレベルの「利根川花火大会~ごかマルシェ~」の実行委員をやったりして、さらに知り合いが増えていってます。

「利根川花火大会」実行委員の打合せ風景

お店の店舗探しに難航していた時も、町の方々が繋いでくださり良い物件を見つけることができました。

ジャムと焼き菓子のお店「fika 六花Rikka」

【ジャムやお菓子づくりは以前からやっていたのですか?】

以前は春日部で化学品卸売業の事務をしていました。ジャムづくりは趣味で、年間500~600本ほど作り、お世話になった人たちにお菓子と一緒に贈るということを、15年ほど続けていたんです。「そろそろ本格的にお店を出しても良いのでは?」と、まわりからの後押しもあり、移住をきっかけにお店を開きました。

「fika 六花Rikka」のジャム


【五霞町の好きなところは?】

五霞町は人が温かく、環境も素晴らしいです。

五霞で生まれ、五霞で育って、五霞で仕事をして、五霞で結婚した人は、「五霞町には何もないよ」と言うけれど、ここには豊かな自然があり、私は水辺公園の風景が大好きです。あそこはずっと変わらないでいて欲しい。

都心から約1時間と、そんなに遠くもなく、田舎でもない。圏央道のICがあるので、人の集客もしやすい場所。もっと知名度があがって、「五霞町凄いね!」と言われるものが、なにかひとつでもできないかなと思っています。

水辺公園

【あえて五霞町のデメリットをあげるとしたら?】

移住や起業のための窓口がわかりにくい事でしょうか。どこに相談していいかわからないんです。でも、自分の聞きたいことを担当している部署に行けば、親身になって相談に乗ってくれます。その時は、ピンポイントで相談するのが良いです。「こういう事をしたいので、これを探しています」といった感じで何度も通うことが大事です。

 

【今後の予定は?】

四季折々の旬の果物や町内で栽培されている果物を使用した商品を作ろうと思っています。

五霞町商工会からも、道の駅で販売したら?とか、五霞町はジャムのような加工品が少ないので強みになるから増やした方がいい、といったアドバイスももらっています。

「fika 六花Rikka」の焼き菓子


初めは山形で農家をやっている親戚の果物を使っての製造ですが、ゆくゆくは五霞町の柿とか柚子といった地元産のフルーツを有効利用できないかと考えています。全て五霞町で調達できたものを製造して、町に少しでも貢献出来たらと考えています。

花火大会では五霞町で初めてのマルシェを開催し、今までこんなに人が来たことがないというくらい大盛況で、達成感がありました。マルシェも今後定期的に開催出来たらいいなと思っています。


利根川花火大会

【最後に移住する人へのアドバイスを】

大きな町ではないので、役所と住民との距離が近く、これがしたいというビジョンを持っていると丁寧にアドバイスしてくれます。

住人とのコミュニティづくりは、自分から積極的に地元の輪に入っていくことです。五霞町の皆さんは、温かく受けいれてくれます。私もわからないこと、困っていることは、あちらこちらに相談して、人から人へと繋がって助けられました。どんどん自分から交流していきましょう。

移住を楽しもうという気持ちと、自分自身がこうありたいというものがあれば、五霞町はとても住みやすい町です。

 

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