古民家生活は「毎日がキャンプみたい!」神奈川県箱根町で叶えた暮らし【前編】「会社員はやっていけない」と感じたキャンプ系youtubeの箱根町での田舎暮らし
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移住を叶えた皆さんに、ご自身の移住体験について"ありのまま"を伺うインタビューシリーズ。今回は、東京から神奈川県箱根町へ移住したYouTuberのケンジパーマさんにお話を伺いました。
ケンジパーマさんはライターやラジオパーソナリティとして活躍。海外でのバックパッカー生活を経て、去年12月より箱根の3000坪の山を拠点に古民家暮らしを始めました。現在はその様子をYouTubeチャンネル「KENJI PERM CAMP」でも発信中。
「今が人生で一番楽しいと思えるように生きる」をモットーに掲げるケンジパーマさんの田舎暮らしの生活の様子や、今後の夢に迫ります。
文/住岡
古民家を一目見て「ここで生活したい!」
ーー本日はよろしくお願いいたします。まずはケンジパーマさんが移住するまでの経歴を教えてください。
ケンジパーマさん:出身は神奈川県小田原市です。20歳頃に配送業でアルバイトをしながら、ケータリングのキッチンカーを始めました。自分でトラックを改造して、かき氷などを販売していました。子どものころから遅刻が多くて、なんとなく「会社員ではやっていけない!」と思っていたので(笑)、自分で商売を始めたって感じです。その時の奮闘記をブログに書いていたのですが、それがきっかけで執筆業の声がかかり、東京へ引っ越してからは本格的にライターとして活動し始めました。
ーー20歳の頃からすでにアクティブですね!
ケンジパーマさん:そのほかにも縁があってラジオのパーソナリティーを任せてもらったり、仲が良かった友達とバーを経営したりと色々やりました(笑)。その頃は毎日飲み歩いていましたね。そんな生活を10年くらい続けていたのですが、バーを畳むタイミングで「新しいことにチャレンジしたい」と思い至って、海外でバックパッカー生活をはじめました。3年間、世界中の色々なところをリュックひとつで飛び回りました。
――怒涛の展開ですね。そんなケンジパーマさんが箱根への移住を決意したきっかけは何だったんでしょうか。
ケンジパーマさん:バックパッカー生活から帰国後、東京でライターとして活動している頃に、とあるイベントで箱根の地主さんに出会ったことがきっかけです。その方が所有している山の中の一軒家を軽い気持ちで見学に行ったら、一目見て気に入ってしまって。3000坪の広大な山野とその真ん中に立つ古民家。手入れが行き届いておらず、住むには散らかりすぎていたんですが、「ここで生活してみたい!」と思い立ち、移住を決めました。
場所的には箱根湯本というエリアで、箱根の玄関口に当たるところ。スーパーまでは車で10分程度なので、実はそんなに不便ではないんです。なので引っ越すことに特に「大きな決断」感はなかったですね。
毎日がキャンプみたいで楽しい!
ーー箱根という土地に馴染みはあったのでしょうか。
ケンジパーマさん:小田原市出身なので、実は地元からそんなに遠くないんですよね。それに、かつて僕の両親は箱根の旅館で働いていて、そこで職場結婚したんですよ。そんな理由から「箱根」という土地に親しみを持っていたこともあって、地主さんとはすっかり意気投合しました。
ーー引っ越した場所はかなり自然が深いようですが、不安はなかったですか?
ケンジパーマさん:もともと幼い頃から田舎暮らしに憧れていたので、むしろ「夢が叶った!」と思っています。ジブリに出てくるような「自然豊かな原風景」みたいなものに憧れていたので。
それに、東京で暮らしている時にキャンプの楽しさを知り、月に数回はソロキャンプに出かけている生活だったんです。なので、自然が深いところはむしろ大好きですね。今は毎日キャンプの延長みたいで、最高です。
ーーでは移住に際してトラブルもなかったのでしょうか?
ケンジパーマさん:ただ、古民家は人が長年住んでいなく、荒れ放題。住環境を整えるのは少し大変でしたが、DIYも楽しいので「ストレス」と言えるほどの苦労は感じてないです。
また、最初のうちはネズミやダニ、そのほか害虫がよく出ました。掃除をしたり虫よけを使ったりなど対策を講じましたが、人が住み始めると自然といなくなってくるんですよね。猪や鹿などの野生動物の糞を近場でよく見ましたが、追い払ったわけでもないのに最近ではあまり見ない。人間と場所を住み分けてくれているのかもしれません。
半自給自足生活で、豊かな気持ちになれる
ーー毎日のルーティンを教えてください。
ケンジパーマさん:朝6時に起きて、まずは朝の涼しいうちに畑の様子を見に行きます。ついでに土地をぐるっと散歩して、帰宅後はコーヒー淹れて朝ご飯をのんびり食べます。その後は洗濯。上下水道が備わっていないので、なるべく自然派の石鹸で手洗いしています。洗濯が終わると畑仕事や掃除、屋根の雨漏りを直したりします。今はみんなが集まったときに使えるようなバーカウンターを作っている最中。居心地の良い空間を作りたいので、自分でリノベみたいなことをやったりしています。
暑い時は近くにある川で涼んだりも。夜になると焚火を囲んで、同居人やゲストと一緒に宴会ですね。みんなでご飯を作って一緒に食べて、まるでシェアハウスみたいな雰囲気で、楽しいですね。
ーー素敵! 畑では何を育てているんでしょうか。
ケンジパーマさん:夏なので、キュウリやトマト、ナス、オクラ、芋を育てています。米作りにもチャレンジ中です。半自給自足をめざしています。
――田舎暮らし生活を通して、自身の中に変化はありましたか?
ケンジパーマさん:日々の小さな幸せを感じられるようになりました。春になって一斉に蜂が飛び出し、季節の変わり目をダイレクトに感じられた時は感動でした。そのほかにも、山水に頼って生活しているので、雨が降ると憂鬱どころか嬉しくなります。自然環境が生活に直結しているから、自然に感謝できるようになります。そうやって自然への感謝の心を持つと、人間中心主義的な考え方ではなく、人は自然に生かされているんだと、とても謙虚で豊かな気持ちになるんです。
後編では、ケンジパーマさんの「地域との関わり方の哲学」や、2024年秋にオープン予定の村づくりコミュニティ「& Hakone」の設立秘話についてお伺いします。
(後編はこちら!)
神奈川県箱根町ってどんな街?
人・心・自然、やさしさと出会いを創造する町-箱根