自然あふれる里山で暮らすように過ごしたい!綾部市の里山交流の魅力とは「森の京都」とも呼ばれる京都府綾部市
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コロナ禍でテレワークが普及し、働き方が多様化する中、都会の生活から離れ、自然を求めて移住する人たちが増えています。働きながら仕事をする「ワーケーション」、それに農業を組み合わせたワークスタイル「アグリケーション」、自分の食べる分だけを半分の力で農業をする「半農半X」にも注目が集まっています。
今回紹介するのは、「森の京都」とも呼ばれる京都府綾部市。 美しく豊かな自然が残り、里山交流が活発なエリアです。多種多様な農家民宿の体験を通じて、自然を身近に感じながら楽しく仕事や子育てをするのにぴったりの綾部市の取り組みをご紹介します。
文/ゆきんこ
京都府綾部市はどんな街?
綾部の田植え
京都府のほぼ中央にある綾部市は森の京都と呼ばれ、周辺には美しい里山や田園風景が広がっています。森の京都らしく、早稲谷と呼ばれる渓谷には苔むした岩の間を流れる美しい滝も多くみられます。その中のひとつ、幅50m、高さ10mから流れ落ちる滝は、まるでホワイトスクリーンのようだとSNSで話題に。水仙、彼岸花、ジャガの群生地など四季折々の花々、そして、幻想的な風景が広がる君尾山の雲海など、魅力あふれる写真撮影スポットが口コミで広がり、年々人気となっています。
君尾山の雲海
また、「蚕都」とも呼ばれ、繊維工業を中心に栄えた歴史もあり、下着など繊維製品を扱うグンゼ株式会社、ねじのある街ともいわれるほど地域に根付いている日東精工株式会社など大手企業の創業地としての顔も持ちます。
近年では、過疎化や高齢化が進む限界集落を対象に、コミュニティーなど地域としての機能強化を支援するため「あやべ水源の里条例」を施行し、約20集落でさまざまな取り組みを行っています。
たとえば、地元では当たり前のように食べられている黒瓜の粕漬けを商品化したり、耕作放棄地をフキ畑に変え、オーナー制度を採り入れ、人の交流を生むなど、高齢化率が高くなっても関係人口を増やすことでコミュニティーが活性化しています。
こういった取り組みを通じて、古き良き日本の風景を守るとともに、積極的な定住支援や移住者の受け入れを進めています。そのきっかけづくりに役立っているのが農家民宿です。
移住立国あやべを支える 「NPO法人 里山ねっと・あやべ」
NPO法人 里山ねっと・あやべの全景
小学校の校舎を改装し、開放的な空間で移住希望者の相談や地域住民の交流の場を提供しているNPO法人 里山ねっと・あやべ(綾部市里山交流研修センター)。学生のスポーツ大会時の宿泊施設の提供や雨でも利用できる野外調理体験施設などさまざまなイベントで使われています。また2023年4月には老朽化した校舎の建替えに合わせコワーキングスペースも新たに設けられ、交流の場としての機能がワンランクアップする予定です。
まち旅 狩猟編
注目すべき取り組みのひとつが、里山ビジネスや独自の地域づくりなど、地域から魅力的な人材を輩出することを目的に2007年に開校した「綾部里山交流大学」です。特に興味深いのが「あやべなまち旅2022」。綾部市に住む個性豊かな案内人がそれぞれの視点で街を楽しむプチ旅行体験といった取り組みです。鹿やイノシシとともに暮らす猟師と一緒に罠やトレイルカメラの設置に同行したり、街の中にある草を写真にとって、大喜利のように名前や物語を作ってみたり、知る人ぞ知る綾部茶のお茶を飲むだけでなく「食べる」体験をしたりと、綾部市でなければ体験できないオリジナルツアーになっています。
イベントの様子
あやべなまち旅は、地元の人はもちろん観光客、またその土地を知りたい移住希望者にとって、里山の魅力を感じられるだけでなく、移住のヒントが見つかる旅になるに違いありません。
※「まち旅」は、(公財)久留米観光コンベンション国際交流協会の商標登録です。
京都府内でもトップクラス!個性派ぞろいの農家民宿
農家民宿 かじか
その土地で暮らすように過ごしてみたい!里山体験をしたい!田舎に移住したいけど候補地が見つからないなど、田舎暮らしを実体験したいなら「農家民宿」がうってつけ。農家民宿とは、農山村の昔ながらの古民家に宿泊し、田舎の生活や実際の農作業を手伝うなど、リアル農家を体験できる宿泊施設です。
薪ストーブがある農家民宿
日本の古き良き里山の自然を満喫できる綾部市には、農家民宿が約20軒あり、京都府内トップクラスの多さ。特徴的なのは「半農半X」の暮らしを実践する移住者の宿が多いこと。というのも、自給自足を基盤として自分の得意分野を生業とする『半農半Xという生き方』の著者・塩見直紀氏は綾部市出身であり、33歳のときに綾部市にUターンをし、半農半Xを実践されるなど、塩見氏が提唱する半農半Xに刺激をうけ、綾部市に移住をする人も少なくありません。
もみじ鶏
各農家民宿は自分たちの生活リズムを大切にしながら、受け入れ可能なタイミングで宿泊希望者を受け入れていて、宿泊者はまるで友人宅に招かれた様なアットホームな雰囲気で滞在できます。また、綾部に移住したオーナーが運営する農家民宿も多くあり、移住相談や移住体験が聞けるのもポイントです。
それぞれ個性的で特徴のある宿なのでどこに泊まろうか迷うけど、個別の宿にそれぞれ連絡するのは大変だなという点も心配ありません。綾部市内の農家民宿をワンストップで予約できるサイトがあるんです。『VISIT AYABE』で気になる宿を第3候補まで記入すれば、希望に合った宿を調整してくれます。宿で体験できること、特徴、写真なども掲載されているので、きっとあなたにピッタリの宿が見つかりますよ。
農家民宿は大きく分けると東部、西部、中部と3つのエリアに点在しています。東部エリアには畜400年の古民家を改装した宿や、水源の里の活動に携わるオーナーとともにホタル鑑賞ができる宿があり、中部エリアには薪ストーブがあるレトロな宿や半農半Xを体験できる宿、また、農作業体験や加工品作りなども時期によっては体験できます。
西部エリアは、古来より「まほろばの地」として千年以上も昔から人々が住んできた地域といわれています。まほろばとはすばらしいところ、住みやすい場所を意味する日本の古語。そんな昔ながらの生活が今も穏やかに続く場所のため、移住者にも人気のエリア。ここには6軒の農家民宿があり、「小さな谷の小さな暮らし」をテーマに、自然とつながり、子どもと一緒に“生きる力”を育む1年計画のプログラムを実施しています。
毎月1回届く、綾部市のふるさと就職支援情報
綾部市は人口35,000人弱、森の京都と呼ばれるほど、緑豊かな自然を身近に感じられる場所です。自然の中でゆっくりと暮らしたい、移住したいと考えてもやはり仕事の有無は重要ですよね。
綾部市はプライム市場の製造業の本社がある地域であり、モノづくりの街としても有名です。また、有効求人倍率は全国平均1.35倍、京都府全体で1.25倍のところ、綾部市は1.54倍(いずれも令和4年10月)となっており、比較的就職しやすいといえます。
綾部市での就職を考えている人に向けて、「ふるさと就職支援情報」を提供しています。登録した人には、ハローワーク求人情報冊子や、就職相談会、就職支援セミナーなどのイベント情報のリーフレットなどを、毎月一回を基本として自宅に届けてくれます。A4サイズで郵送されるので、じっくりと読むことができるのが特徴です。ハローワークの最新求人情報がもれなく入っているので、自宅で探せるのは魅力ですね。
子どもの探求心を育てる街
自然豊かな綾部市は、星空も美しいことで有名です。
綾部の星空 パオと天の川
日本最大級で口径95㎝の大型天体望遠鏡を有する天文館パオは、子どもの探求心を育ててくれる施設。毎週金・土・日曜日は夜間観望会を開催し、星座や天体を自分の目で見ることができます。
日本最大級の天体望遠鏡
天体や科学に関する展示室も見逃せません。実物の隕石や地球以外の星の重力の違いを体験できる宇宙体重計などがあり、触って遊んで学べるんです。また天体に関する本や工作、自由研究に役立つ本など約1000冊の図書があるホワイエでは、本を読めるだけでなく、工作の材料や道具が揃う自由工作コーナーもあります。夏休みの宿題をするのにもぴったりです。
工作の様子
高校生以上300円、小中学生は150円の入館料が必要ですが、就学前の乳幼児は無料。出入りも自由なので、1日中遊んで学べるとあって、子育て世代に人気の施設となっています。
多くの人は見過ごしてしまう雲のかたちや山の木々の変化、星座の移り変わりに気がついてわくわくしたり、身の回りのちょっとしたことを楽しめる感受性豊かな子どもが増えたらいいなという思いで開館している天文館パオ。実際にここで触って遊んで学んだ子どもの中から、地学や理工学の道へ進んだ人材もいるそう。子どもの探求心を育てるきっかけづくりになる施設です。
皆既月食観望会
令和5年、綾部駅に地域子育て支援拠点施設がオープン予定
令和5年、綾部駅が生まれ変わります。綾部駅周辺に、図書館・地域子育て支援拠点施設・地域交流施設の3つの機能をあわせもつ新たな施設がオープンします。例えば、広々とした図書館では、学習室やおはなし部屋を完備、子育て世代の交流や展示会、見本市の開催、フリースペースではギャラリー展示など、さまざまな取り組みが計画中です。
駅前に図書館があれば子どもの絵本の返却など、お父さんが出勤途中でできたりして便利ですよね。
ゆったりとした癒し時間が流れる綾部市
綾部市へは京都駅から特急利用で約1時間、大阪駅からは福知山経由で約2時間と、京阪神エリアからはほどよい近さにあります。東京からは新幹線で京都駅乗換えでのアクセスが可能です。
森の京都・綾部。ここには日本の古き良き里山の伝統的と、人と人とのつながりが生きています。都市部では味わえない人の温かさを感じる里山ライフに興味がある人にとって、綾部 は移住や2拠点居住を考えるあなたにとって最適な候補先のひとつとなるでしょう。
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