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毎日温泉が楽しめる!プロが厳選、温泉好きにおすすめの移住先10自治体

大自然の中の温泉

温泉好きなら移住先として温泉地あるいはその周辺を選びたいですよね。日本全国、温泉が湧いていない都道府県はありませんが、その中でも湯量豊富な温泉地が近くにあり、日常的に温泉に入る暮らしができるところは限られているもの。

その中から天然温泉を用いた公衆浴場(共同浴場や日帰り温泉など)がたくさんあり、在住者なら安価で利用できたり、あるいは自宅に温泉を引く夢が叶うようなエリアを10ヶ所ご紹介します。


文/泉よしか(温泉ソムリエマスター/温泉観光実践士/サウナスパ健康アドバイザー)

宮城県大崎市(鳴子温泉郷)

鳴子温泉郷

宮城県大崎市には古くより湯治場として知られた鳴子があります。一口に鳴子温泉郷と呼びますが、その中には鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉という5つの温泉地を含み、それぞれに複数の旅館や共同浴場があり、旅館の多くも立ち寄り入浴が可能となっています。

また5つの温泉地の泉質もさまざまで、飽きない湯巡りができるエリアです。

人気の公衆浴場は、鳴子温泉のシンボル的共同浴場の「滝の湯」、ユニークな建物が印象的な「早稲田桟敷湯」など。川渡温泉の「川渡温泉浴場」、中山平温泉の「しんとろの湯」といった選択肢もあり、他の温泉地から少し離れた「すぱ鬼首の湯」も気軽に寄れます。

鳴子温泉郷内にも温泉を引いた個人宅・別荘がありますが、東北地方唯一の政令指定都市・仙台市に住んで鳴子にお出かけするという手もあります。仙台駅から鳴子温泉駅まで新幹線と在来線を乗り継いで1時間10分程度。車でも1時間15分ほどと日帰り圏内です。


大崎市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/MIYAGI/osaki


仙台市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/MIYAGI/sendai


山形県上山市(かみのやま温泉)

かみのやま温泉の下大湯共同浴場

山形県南東部の上山市は上山城跡の残る城下町。羽州街道の宿場町であった歴史もあります。かみのやま温泉は湯町、新湯、十日町、河崎、高松、葉山、金瓶の7つの地区に分かれていて、公衆浴場も町の中に点在しています。

現在は「下大湯共同浴場」「新丁温泉共同浴場(鶴の湯)」「二日町共同浴場(親子集いの湯)」「葉山公衆浴場」の4ヶ所の公衆浴場が営業しており、近々休業中の「新湯共同浴場(新湯澤の湯)」が再開すると言われています。

これらの公衆浴場は大人150円、小学生100円という非常にリーズナブルな入浴料であり、日常のお風呂として使うのにぴったりです。

さらに山形市内からも大変便利なエリアで、山形駅からかみのやま温泉駅までの所要時間はわずか13分、車でも30分程度と気軽にお出かけできます。


上山市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/YAMAGATA/kaminoyama


栃木県那須塩原市(塩原温泉郷)

塩原温泉街

栃木県北部の那須塩原市は、関東から離れたくないが自然豊かで温泉が身近な場所に住みたいという人にぴったり。セカンドホームとして家を購入する人も多いエリアです。

塩原温泉郷は6種7色3性質もの多様性があり、関東としては飛びぬけてさまざまな種類の温泉に親しむことのできる温泉郷となっています。

大網温泉、福渡(ふくわた)温泉、塩釜温泉、塩の湯温泉、畑下(はたおり)温泉、門前温泉、古町温泉、中塩原温泉、上塩原温泉、新湯(あらゆ)温泉、元湯温泉と11もの温泉地からなる温泉郷で、共同浴場や立ち寄り入浴できる旅館が多数。中には地元民しか利用できない共同浴場なども存在します。

那須塩原市という名前から、塩原温泉だけでなく那須温泉も市内にあると誤解されがちですが、那須温泉は隣接する那須郡那須町にある温泉地です。といっても近いので、那須塩原市はどちらの温泉にも通える場所であるといっていいでしょう。

塩原温泉の中心地までは宇都宮市からも車で1時間15分程度。公共交通機関利用なら、那須塩原駅からバスが使えます。


那須塩原市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/TOCHIGI/nasushiobara


群馬県吾妻郡草津町(草津温泉)

草津温泉湯畑

日本三名泉の一つ、国内有数の有名温泉である草津温泉は群馬県随一の観光名所です。もうもうと湯けむりの上がる湯畑が温泉街のシンボルで、町中にはホテル・旅館などのほか、19もの共同浴場が存在しています。

一般家庭に温泉は引けないようですが、その代わりに共同浴場は入浴料が不要です。草津町に住めば自宅のお風呂感覚で天下の名湯が利用できます。

なお共同浴場は19ヶ所とは言っても、「白旗の湯」「千代の湯」「地蔵の湯」の3ヶ所を除いて観光客ではなく地元の人のための温泉施設となっています。それでも以前は観光客でも基本的には拒まれることはありませんでしたが、コロナ禍を機に大半は町民専用となりました。

ですから今は、住まないと利用できない共同浴場がある温泉地になったとも言えます。


神奈川県足柄下郡箱根町(箱根温泉)

箱根の芦ノ湖と富士山

首都圏からのアクセスも良く、観光地としても人気の高い箱根も、移住先や別荘地として人気が高いエリアです。

温泉としては箱根湯本、塔之沢、堂ヶ島、宮ノ下、底倉、木賀、芦之湯などの江戸時代から箱根七湯として知られていたもののほかに、大平台、小涌谷、二ノ平、強羅、宮城野、仙石原、湯ノ花沢、芦ノ湖、蛸川などを加えて近年では箱根十七湯と呼び表されます。

中でも大平台、二ノ平、仙石原あたりには温泉を引いた一般住宅も多く、ここなら首都圏に近く、かつ自宅に温泉がある生活も夢ではありません。

有名観光地ゆえに日帰り温泉や旅館の立ち寄り入浴料金は高額になりがちですが、強羅の「やまなみ荘」や仙石原の「仙石原いこいの家」などは在住者は町民料金で利用できます。


箱根町 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/KANAGAWA/hakone


静岡県伊東市(伊豆高原・伊東温泉)

伊豆高原の大室山

温暖で風光明媚な伊豆半島には、伊東温泉を筆頭に湯量豊富なたくさんの温泉地があります。なかでも伊豆高原周辺は別荘地として開拓され、温泉を引いた一軒家が数多く建てられました。

また伊東温泉には共同浴場が多く、観光客も利用可能な「松原大黒天神の湯」「毘沙門天芝の湯」「湯川弁天の湯」「和田寿老人の湯」「恵比寿あらいの湯」といった七福神を冠した銭湯的な施設があるほか、地元民しか入れない公衆浴場も多数存在しています。

熱海も伊東と同様であり、両方とも首都圏から鉄道でアクセスできるところも強み。東京駅から熱海駅までは新幹線で45分程度、在来線に乗り換えて伊東駅までは1時間20分程度です。


伊東市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/SHIZUOKA/ito


長野県下高井郡野沢温泉村(野沢温泉)

野沢温泉の共同浴場「大湯」

長野県北部の野沢温泉村は、なんと村の名前に温泉が付いています。それだけ温泉が地域の生活に根差している証拠とも言えます。

野沢温泉には村の行政のほかに、江戸時代後期から続く「野沢組」という自治組織があり、村民は会員となり代表を惣代と呼びます。

「野沢組」は温泉源の管理運営と共同浴場(外湯)の管理の支援を行いますので、会員である村民は野沢温泉にある13もの共同浴場(大湯、河原湯、秋葉の湯、麻釜の湯、上寺湯、熊の手洗場(くまのてあらゆ)、松葉の湯、中尾の湯、新田の湯(しんでんのゆ)、真湯、滝の湯、横落の湯(よこちのゆ)、十王堂の湯)を日常的に利用することができるのです。

なお野沢温泉は長野駅から公共交通機関利用で1時間ほどの距離です。


野沢温泉村 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/NAGANO/nozawaonsen


長野県諏訪市(上諏訪温泉)及び長野県諏訪郡下諏訪町(下諏訪温泉)

諏訪湖の夜景

上諏訪温泉及び下諏訪温泉はいずれも諏訪湖周辺の温泉地です。ですが、自治体が異なるので併記しました。上諏訪温泉は諏訪湖の東岸に、下諏訪温泉は諏訪湖の北側に、それぞれ公衆浴場、旅館などが点在しています。

このあたりも共同浴場の多い場所で住宅地に温泉地があることから、日常的のお風呂に温泉を利用できる恵まれたエリアとなっています。

上諏訪温泉の「片倉館」、下諏訪温泉の「菅野温泉」「旦過の湯」といったあたりが有名どころの公衆浴場ですが、この他に住まないと入れない地元専用の知られざる公衆浴場も多数存在しています。


諏訪市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/NAGANO/suwa


下諏訪町 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/NAGANO/shimosuwa


大分県別府市(別府温泉郷)

別府・鉄輪温泉の湯けむり

国内最大の温泉湧出量を誇る別府温泉郷には別府八湯と呼ばれる「別府温泉」「浜脇温泉」「観海寺温泉」「堀田温泉」「明礬温泉」「鉄輪温泉」「柴石温泉」「亀川温泉」があり、旅館・ホテル・公衆浴場以外でも、一般家庭にも普通に温泉が引かれていることが珍しくなない土地です。

一軒家のほかマンションなどでも天然温泉の大浴場を有している場合があり、選択肢も豊富です。

また数多く点在する共同浴場も、その多くが100円程度で利用が可能で、まさに温泉天国といって良いでしょう。


鹿児島県指宿市(指宿温泉)

指宿温泉の砂むし

鹿児島県の薩摩半島南端にある指宿市は年間を通して温暖な土地であり、温泉にも恵まれています。

指宿温泉で有名なのは砂むし風呂ですが、普通に温泉のお湯に入る公衆浴場も非常に多いエリア。「殿様湯」という共同浴場で知られる「二月田温泉」や明治15年創業の老舗共同浴場「村之湯温泉」など個性的な浴場がそろい、地元専用の公衆浴場も多々あります。

また指宿市では自宅に温泉を引いているおうちもあり、毎日温泉気分で生活することができます。指宿は鹿児島中央駅から特急で1時間弱の距離なので、鹿児島市に住んで指宿温泉に通うのも有りですね。

※コロナ禍で公衆浴場の状況が変動している可能性があります。


指宿市 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/KAGOSHIMA/ibusuki


温泉好きは、毎日温泉が気軽に楽しめる地域がおすすめ!

日本には温泉街や温泉郷が各地に点在していますが、お湯の性質や種類、湯量などさまざまです。しかし、都心へのアクセスや自宅に温泉が引けるか、生活圏内に温泉や公衆浴場があるかなどを考えると、意外と地域が絞られるかもしれません。

温泉が好きな方は、移住先を決める一つのポイントにしてみてはいかがでしょうか。


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