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【後編】スノーボードを楽しむために信濃町へ。「半農半IT」で自分の「好き」を生活の中心に

都心を離れ地方で暮らす方に、移住についてありのままを伺うシリーズ。今回ご登場いただいたのは、2020年11月から長野県信濃町で「半農半IT」の暮らしを営む40歳の飯田和馬さん。信濃町の集落で奥様と2人で暮らしながら、趣味のスノーボードを楽しむ毎日。その様子はYouTubeのチャンネル「どなぽん観光」でも公開しています。後編では、移住してからの生活の変化や、地元の人たちとのコミュニケーションの取り方などについて伺います。


取材/たびすむ編集部、文/河崎志乃 、写真/飯田さんよりご提供

➡前編はこちら


——長野県信濃町に移住してライフスタイルは変わりましたか。

自宅で仕事のメールをチェック 

180度変わりました。東京では仕事が中心の生活でしたが、今は自分の好きなことが中心の生活です。ここではスノーボードをしたいというのが一番の願いですので、それに合わせて仕事も選んでいます。冬場は毎日朝8時半から2時間くらいスノーボードをやって、それから仕事、という生活です。

スノーボード以外はあまり外に出ず、家と、畑のある庭で過ごしています。コンビニに行くことがなくなりましたし、財布を持ち歩くこともほとんどなくなりました。

 

——ほかの移住者もスノーボードやスキーが好きな方、農業が好きな方が多いのでしょうか。

信濃町は特に豪雪地帯でスキー場も多いですから、20〜40代で移住してくる方はほとんどスノーボードやスキーが好きな方たちです。私が住んでいる集落は住民が70〜80人で、そのうちここ数年で移住してきたのは3、4世帯ですが、皆さんスノーボードやスキーが好きですね。

農業については、冬場は雪で完全にできなくなってしまいますので、農業をメインにしたい方には信濃町はおすすめできません。隣の飯綱町や長野市、中野市の南側のほうがおすすめです。信濃町は私のように、家庭菜園の延長で「農」ある暮らしを楽しみたいというくらいのほうが良いと思います。

 

——移住してから新たな発見はありましたか。

やはり雪国なので、冬は雪で真っ白になります。今年の冬も2階の屋根の上まで雪が積もりました。それからGWくらいまで雪が残っていたんですよ。そして雪が溶けると、緑がふわーっと出てきて、いろんな植物が次々に芽を出します。その素晴らしさは、ここに来て初めて知りました。雪解け直後は薄い緑なのが、暖かくなるにつれ濃い緑へ変化していって、本当に自然は美しいと感じています。

春の山菜も実際に生えてくるのを見ていますから、今はフキノトウ、次はコゴミ、ウド、というふうにそれぞれの旬の時期がわかり、それを採ってきて食べることができるというのも、移住してから知った幸せです。


雪深い信濃町の冬

——移住前の想像と違ったこと、移住して不便に感じることはありますか。

東京からある程度近いという条件で長野県を選んだとはいえ、実家に用があるときに東京ならその日のうちに帰ることができたのが、今はそれほど急に帰ることができないという点でしょうか。

また、信濃町は長野県の中でも特に山沿いなので、冬はかなり寒いです。夏はクーラーを全く使いませんが、その分、冬の暖房費用がかなりかかります。5月末でもまだストーブを使っていますし、灯油がどんどんなくなっていきます。

そして、田舎で暮らすにはコミュニケーション能力が必須ですね。都会でコミュニケーションがうまくとれないから田舎に行けばいいというものでは決してありません。地元の輪の中に入っていくためのコミュニケーション能力がなければ孤立してしまいます。

 

——飯田さんは地元の人たちとどのようにしてコミュニケーションをとっていますか。

地元の人と一緒に農業を楽しんでいる

まずは挨拶をちゃんとすることを心がけています。そして、地元で行われる神社の祭礼や集会、また消防団への入団など、地域貢献を地道にスタートしました。地域に溶け込んでいくことは移住前からイメージしていましたから、特に抵抗はなかったですね。朝早くから近所のおじいさんが玄関を開けて入ってきて山菜を分けてくださったり、周りの方たちとの交流は楽しいですよ。

移住してから思いついて始めたのが、自己紹介シートを作って地元の方々に配ることです。

A4の紙に写真付きで、家族のことについて、仕事のことについて、農業が好きなことなどを書いて会う人会う人に渡しました。そうするとお年寄りも私たちのことを覚えてくださって、農業が好きなら畑を貸してあげようとか、そのようにして交流が始まったんです。

私からは、スマホやラインの設定をしてあげたり、パソコンやwi-fiの調子が悪いときに見てあげたりと、自分にできることをしています。山に筍彫りに行って周りに配ったりということもしています。黒姫山のネマガリダケという高級タケノコで、2時間くらい山の薮の中を進んで行かなければ採れないので、地元の人にも喜ばれます。

 

——これから移住をしたいという人にアドバイスをお願いします。

自宅の前にて、奥様と

移住して何をやりたいのか、ということがまず重要です。何をやりたいのかはっきりしているのであれば、移住に向かって進むことをおすすめします。

ですが、なんとなく移住したい、なんとなく海、山、というイメージだけなら、なぜ移住したいのか、なぜその暮らしに興味があるのかということを考え直して、目標設定をしてから移住を考えた方がいいと思います。ただ東京を離れたいだけなら、地方の田舎に移住しなくても、近くの八王子や厚木あたりに移るだけでもいいわけですから。

何のために移住するのか、何をしたくて移住するのかがはっきりしていれば、移住できた時の喜びも大きいですし、何か不便があったとしても克服できるはずです。

また、移住の情報収集のために、ツイッターなどSNSを活用し人脈を広げることをおすすめします。私もツイッターでの繋がりがきっかけで信濃町に移住できましたから。移住後はぜひ自己紹介シートを配って周りと打ち解けてください。

➡前編はこちら


信濃町 基本情報

https://tabisumu.jp/municipality/NAGANO/shinano

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